先週の振り返り
先週は、どのようなことをやっていくかを示しました。概要としては、ヒューマノイドロボットをシミュレータ上で安定した動歩行をさせたい、それを実現する制御器を開発していきます。
今週の概要
・環境構築
開発していく環境と、その構築の方法を示します。
環境構築
環境の説明
今回の開発は、ROS2と呼ばれる、ロボット開発によく用いられるOSSのフレームワークを使っていきます。そして開発したソフトウェアの効果を評価するために、Webotsと呼ばれるシミュレータをROS2と連携させて使います。
以上のことを踏まえて、以下の環境で開発を進めていきます。
・Ubuntu 20.04.5 LTS 64bit (desktop)
・ROS2 Foxy (desktop)
・Webots 2022b (debパッケージでinstall)
(10/31更新: 2022a -> 2022b)
環境構築方法
基本的に公式サイトのドキュメントに方法は記載されているので、ここではそこへのリンクと全体の流れをサラッと示します。
1.Ubuntu 20.04.5 LTS環境の構築
現在(2022/9/19)では1つ古いバージョンの20.04ですが、まだ公式サイトのこちらで配布されています。複数の形式で配布されていますが、server版ではなくdesktop版を選びます。intelやamd製の64bitCPUを積んでいるPCであれば、ubuntu-20.04.5-desktop-amd64.isoを選べば問題ないと思われます。このisoファイルでliveUSBやliveDVDを作り、起動し、インストール...という手順になります。
2.ROS2 Foxy環境の構築
こちらのドキュメントのInstallationに沿えばインストールできます。こちらもserver版とdesktop版がありますが、私はdesktop版を入れました。
3.Webots 2022b環境の構築
こちらの公式からwebots_2022b_amd64.debをダウンロードし、公式ドキュメントのこちらに沿ってインストールすればOKです。ドキュメントは現在(2022/9/19)最新バージョンの2022bに沿って記されていますが、同様の方法でいけます。一応、コマンドも以下に示します。
sudo apt install ./webots_2022b_amd64.deb
4.Webots ROS2連携パッケージのインストール
WebotsとROS2の連携は、公式にサポートされており、どちらからもチュートリアルが公開されています。この連携にはWebotsの公式が公開しているパッケージが必要になるので、それをインストールします。これもこちらの公式Wiki通りに進めれば大丈夫です。インストールのコマンド例は以下のようになります。
sudo apt install ros-foxy-webots-ros2
終わりに・今後の予定
以上で、開発の環境が整いました。
来週からはサンプルコードなどからWebotsとROS2の連携方法を具体的に調査し、まとめていこうと思います。実は既に進めていまして、こちらの備忘録のほうに軽く記録しています。できる限り早く調査を終えて、プログラムを書き始めたいところです。
今週は以上です。ありがとうございました。
・参考サイトリンク
・Ubuntu公式
・Ubuntu release公式(old packageの配布)
・公式ROS2 Foxy Documentation
・Webots公式
・Webots_ros2(公式連携package)