先週の振り返り
先週の記事では、逆運動学を解く準備の準備として、ロボットの関節に関する情報をまとめました。
今週の概要
今後進めていく逆運動学の解法の手順を、理論を省きながら示します。(今週の進捗は少ない、というかほぼ無いです。)
理論をまとめるとなると結構な量になってしまうので省略します(進捗記録ですし)。
今回以降の話は、主な参考文献として、『ヒューマノイドロボット 改訂2版』(編著:梶田 秀司)(参考文献[1]としている)を参考に進めていきます。必要な理論も一通り網羅されているので、ヒューマノイドを勉強するうえで重宝しています。
今週の進捗
逆運動学を解く手順
今回考えている逆運動学を数値的に解く手順を、以下に示す。なお、参考文献[1]に記されている方法と同様であり、それに沿って進めていこうと思う。
1. 注目するリンクの、目標とするリンクの位置と姿勢を用意する。
2. 胴から注目リンクに存在する関節の角度を得、これを並べてベクトルとする。
3. 順運動学を解き、胴に設定されている座標系からの注目リンクの位置と姿勢を得る。
4. 現注目リンクと目標の位置と姿勢の誤差を得る。
5. 誤差の大きさを判定し、十分に小さければ終了。そうでなければ、これを小さくする関節角度修正量を計算して得る。
6. 得た関節角度修正量を、2. で得た関節角度を並べたベクトルに加え、3. の順運動学計算から繰り返す。
数値解法の逆運動学を考える上での問題として、関節角度修正量をどのように求めるのかというものがある。この問題に対していくつかの方法がある(らしい)が、今回は前述したように参考文献[1]に倣って進めるので、Newton-Raphson法で計算を行い、求めることにする。]
最後に・今後の予定
今週の進捗はこれだけになります(ごめんなさい)。今回の進捗は、今後の予定を少し明確にしました。
先週で各関節間の位置関係と各関節の情報を得ることができているので、理論的な計算に入れる状態ではあります。
先週示した予定を、現在の進捗を繁栄して示します。
・ロボットが持つ各リンクを繋ぐ関節の位置座標を得る。<第7週で達成>
・運動学を解くのに必要な座標変換を解く。ヤコビアン(Jacobian)を得る。
・理論に基づいて、数値解法による逆運動学を解く。
・解いた結果を元に、ロボットの姿勢を制御してみる。
・解いた逆運動学の解を元に、その場足踏みを達成する。
これを踏まえて、来週には少しでも理論に沿った進捗が示せればと思います(他の事で忙しいので来週も薄味になりそうですが)。